5月5日に開幕した韓国のプロ野球リーグであるKBOリーグ(KBO League)。
新型コロナウイルス対策もして、順調に試合が行われているかと思いきや問題も発生しています。
その問題というのが、肉ばなれなどによる負傷が多発しているということです。
そこで今回は、多発している肉ばなれの症状やその原因、治療・対策方法について紹介していきます。
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よく聞くけど、肉ばなれってなに?
肉ばなれという言葉はスポーツをやっていたり、見ていたりするとよく聞く言葉ですが、具体的にどんな症状かご存知でしょうか?
肉ばなれとは通称であり、正式名称を筋挫傷(きんざしょう)といいます。症状としては、筋肉の微細な断裂や過剰に筋肉が伸びたりした状態のことです。
肉ばなれは損傷の程度によって3段階に分けられます。
・grade1
筋肉を圧迫したときなどに軽い違和感や痛み、腫れなどがある状態。
・grade2
肉ばなれがおこった部位に軽度から中等度の筋肉の欠損があり、痛みで歩くことに支障をきたしている状態。
・grade3
肉ばなれがおこった部位に中等度から重度の筋肉の欠損があり、損傷した部位を触ることができる状態。
どんな原因で肉ばなれになるの?
肉ばなれは急に筋肉が伸ばされたり、筋肉が過剰に収縮したりしたときに発生します。そのため、スポーツ中の動きで発生するケースが多いようです。
肉ばなれが起きやすい部位はスポーツごとの動きの特徴によって異なりますが、二関節筋(にかんせつきん)といわれる、2つの関節をまたいで付着している筋肉によく発生します。
その中でも、ハムストリングスとよばれる、脚にある筋肉が最も発生することが多く、次いで腓腹筋(ひふくきん)や大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、股関節内転筋(こかんせつないてんきん)などで発生しやすいようです。
野球では停止した状態から急にダッシュする動作などで発生しやすいため、ハムストリングの受傷機会が多いといわれています。
今回、韓国のプロ野球リーグで肉ばなれが多発している原因としては、新型コロナウイルスによってトレーニングや試合の調整がうまく行えておらず、
いざ実際に試合を行ったことで身体に過剰な負荷がかかってしまったことが原因だと考えられます。
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肉ばなれの治療・対策方法は?
・治療
肉ばなれの治療方法としては、保存療法が中心となります。
人間の身体には損傷した筋肉が修復される仕組みが備わっているので、肉ばなれの部位に過剰に負担をかけないようにして、修復を妨げないことが重要です。
そのため、損傷の程度によっては軽い固定などを行ったりもします。ですが、筋肉の損傷が重度である場合は手術となることもあるようです。
・対策
肉ばなれは急な動きによって筋肉に過剰な負荷がかかることによって発生します。そのため、運動前に対策をとることが重要です。
対策方法としては、運動前のウォーミングアップやストレッチ、身体に無理の過剰な負荷がかからない正しいフォームの習得などがあります。
もし、肉ばなれになってしまった場合はRICE(ライス)といわれる処置を行うようにしましょう。RICE(ライス)とは応急処置方法の頭文字をとったもので、
・Rest(安静 怪我した部位を動かさないようにする)
・Ice(アイス 氷やコールドスプレーなどで冷却する)
・Compression(圧迫 包帯などで圧迫する)
・Elevation(挙上 怪我した部位を心臓よりも高くあげる)
この4種類のことを意味します。
RICE(ライス)処置を行ったあとは、速やかに整形外科を受診することが大切です。
まとめ
ようやく長い延期を経て、開幕した韓国のプロ野球リーグですが残念ながら怪我が多発しているという問題も発生しています。
しかし、これは6月19日に開幕を控えている日本のプロ野球リーグでも発生するかもしれない問題です。
新型コロナウイルスで十分な練習や調整ができないという問題要素はありますが、各チーム・選手には怪我をすることなくシーズンを戦い抜いて欲しいですね。