6月9日、日本自転車競技連盟(Japan Cycling Federation:JCF)より東京オリンピック2020大会で行われるBMX競技(BMXレーシング、BMXフリースタイル・パーク)の代表者内定を発表しました。
代表者は各競技、男子・女子それぞれ1名ずつの計4名。
今回代表が内定した選手たちは世界大会でも結果を残すような実力ある選手たちなので、東京オリンピックでのメダル獲得が期待されます。
でも、BMXはあまり日本で馴染みがない競技なので、BMXという競技をあまり知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、オリンピック種目である「BMXレーシング」と「BMXフリースタイル」のルールや見どころについて紹介していきます
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BMXとはどんな競技?
BMXは「Bicycle Motocross(バイシクルモトクロス)」の略で、オートバイ競技のモトクロスが由来となっています。
もともとは、1960年代後半にアメリカの子供たちがモトクロスを真似て、自転車で行うようになったのが始まりです。
現在、BMXは競技としてレースとフリースタイルに分かれており、レースでは速度を、フリースタイルではトリック(技)を競います。
使用する自転車はそれぞれの競技によって異なり、競技に合わせて様々な自転車を使用しますが、
共通する点としてホイールのサイズが20インチ(約50センチメートル)に規定されていることが特徴です。
エキサイティングなレースが見どころ!「BMXレーシング」
「BMXレーシング」はジャンプ台やコーナーなどが設置された約400メートル程のダートコース(土や砂が敷かれた走路)を最大8人のレーサーが1位を競い合います。
スタートポジションは「スタートヒル」と呼ばれ、その高さは8メートル。斜度は約35度の坂をスタートの合図と共に一気に駆け下りていくエキサイティングな競技です。
レース中の接触は許可されているコンタクトスポーツで、レース中にレーサー同士がぶつかり合ったり、突き出しがみられるため、転倒する場面などもみられます。
そのため、選手はフルフェイスヘルメットやゴーグル、スーツ、手袋など多くの装備を着用しています。
この激しい競技特性は「自転車の格闘技」とも呼ばれる程です。
オリンピックでの競技の歴史としては浅く、2008年の北京オリンピックから正式種目として行われています。
東京オリンピックでは、順位はタイムとポイントの両方で決まり、男女各24選手が出場します。
・BMXレーシング 日本代表内定者
男子:長迫吉拓(26歳)
女子:畠山紗英(21歳)
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自由な創造性でトリックを決める!「BMXフリースタイル」
「BMXフリースタイル」は今回行われる東京オリンピックから正式種目となる競技で、出場する選手が男女それぞれ9人、計18人というオリンピックで行われる競技の中で最も少ないアスリート数のひとつです。
競技の内容としては、パークと呼ばれる曲面やスロープが設置されたコースを自由に使いながら、60秒の間にジャンプや回転などのトリック(技)を競う自転車競技の中では珍しい採点競技となります。
採点にはトリックの難易度や出来はもちろん、トリックを行う構成やスピード、スタイルなども採点対象となるため、各選手の独創性やスタイルなども重要です。
東京オリンピックでは、はじめに決勝で滑走する順序を決めるシーディングといわれるラウンドを行います。
シーディングは1ラウンド60秒で2ラウンド行い、両方のラウンドの平均ポイントが選手のスコアとなります。ここで、最高得点を出した選手が決勝で最終滑走者となる。
決勝ではシーディング同様、1ラウンド60秒のラウンドを2回行いますが、決勝では2ラウンドのうち、ベストスコアが選手のスコアとなります。
そのため、1回目のラウンドのスコアが低くても2回目のラウンドで挽回することが可能です。
「BMXフリースタイル」は採点競技という特性状、演技構成やトリックの出方などが重要となるため、全員の演技を見てから演技をすることができる最終滑走者にメリットがあります。
・BMXフリースタイル・パーク 日本代表内定者
男子:中村輪夢(18歳)
女子:大池水杜(23歳)
まとめ
今回は東京オリンピック代表が内定した自転車競技の「BMXレーシング」と「BMXフリースタイル」について紹介しました。
「BMXレーシング」は速さを求めながらも接触お構いなしというスリリングな競技で、
「BMXフリースタイル」は様々なトリックを独創性豊かに繰り出すエキサイティングな競技としてどちらも非常に見応えのある種目です。
今回の東京オリンピックを機会にBMX競技にもぜひ目を向けてみてくださいね。