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ラグビー界の現役最年長大野均が引退?引退理由や経歴など

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昨日ラグビー界を長年牽引し続けた現役最年長42歳、元日本代表の大野均が引退を発表しました。

闘士溢れるプレーでファンを魅了し続けた大野均について解説していきます。

プロフィール
身長192cm
体重 105kg
ニックネーム キン、キンちゃん
ポジション ロック(LO)

さすが素晴らしい体格ですね。

しかし大野選手がラグビーを始めたのは大学生の時からと言う異例の経歴の持ち主です。

ラグビーを始めたきっかけが野球部に入ろうとグランドに向かっていたら、両脇を先輩に抱えられて、名前と電話番号を書かされたそうです。

そこから毎日、勧誘の電話が来てグランドに行ったのがきっかけと言うから驚きです。強いフィジカルと体格からは想像もつかないクイックネスが魅力の選手です。

大学卒業後はラグビーのトップリーグ東芝ブレイブルーパスに入団します。

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空中の仕事人ロック

大野選手のポジション、ロックと呼ばれるポジションはFWのポジションでスクラムの際に2列目の左右に位置します。

ラインアウトの際にボールを空中で奪い合う役割があることから、チームで最も背の高い選手がこのポジションにつく傾向があり、『空中の仕事人』と呼ばれます。

モールの際にはプロップと共に体ごと相手を押し崩す。

このため身長と体重が求められるポジションです。体格に恵まれ身体能力の高い大野選手には持ってこいのポジションです。

日本代表としての経歴

2004年に初の日本代表入りを果たし、4年に1度のワールドカップには2015年のイングランド大会までに3大会連続で出場しました。

またラグビー日本代表として歴代最多の98キャップ(代表戦出場数)の記録を持っています。

がむしゃらに駆け回るプレースタイルで献身的にプレーを続け、時には闘争心をむき出しハードコンタクトを繰り返し姿はまさに「鉄人」言っても過言ではないです。



徹底したコンディション作り

ラグビー日本代表クラスの選手ともなると、常人では考えられないほどのハードな当たりを繰り返す為、怪我も多く手術を経験している選手も多いです。

そんななか大野選手はあるインタビューで「それが、今まで体にメスを入れたことがないんです」と言ったそうです。

その秘密に実家が農家で子供の頃から農作業を手伝っていたから身体が強くなったそうです。米、野菜、牛乳とかは毎日取っていたと言います。

東芝に入ってからも試合に出たい一心でひたすら練習をしたといいます。

年齢を重ねてからも若手と同じトレーニング内容をこなして、トレーナーの指示を仰ぎストレッチやケアを徹底しする事で怪我のリスクを最小限に抑えていたそうです。

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引退の原因は膝の痛み

1年前から両膝の怪我に苦しんできたそうで、昨年末に長い間にわたり別メニューで治療、調整を続けてきたが、回復が見られず体力面での限界が引退の決め手だったようです。

しかし、昨年のW杯での日本代表の躍進や、東芝の若手の台頭も見られて、頼もしく感じたとも語っておりやり残したことはないと胸の内を明かしています。

ここまで手術もせず長年ベストコンディションを保ってきた大野選手ですから、出来る限りのことを試して判断した結果だと思います。



まとめ

ラグビー人気に火を付けたのがラグビーワールドカップ日本大会やドラマ『ノーサイド・ゲーム』の影響があります。

しかし注目度のまだまだ高くなかった時代からずっとラグビー界を牽引し、支え続けたレジェンドの引退は多くの人に衝撃を与えました。

しかし今後その大野魂を受け継いだ若い選手達が新たなラグビー界を牽引し大きく飛躍することを楽しみしましょう。

心も体も「鉄人」。後輩の他愛ないジョークも、笑顔で受け流してきたという選手としても人間としてもすらばらしい偉大なレジェンドの引退に心から拍手を送りたいと思います。