2020年5月20日、世界空手連盟(WKF)が新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催延期となった東京オリンピックの代表選考制度の改定を発表しました。
WKFの発表を受けて全日本空手道連盟の香川政夫選手強化委員長が5月21日、影響の出る組手2階級の代表選考について「やり直しを指示する」と明らかにし話題になっています。
そこで
・【空手】東京オリンピック日本代表が選び直し?
・対象選手は誰?
・空手の競技について
について紹介します。
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【空手】東京オリンピック日本代表が選び直し?
共同通信によると、全日本空手道連盟の香川政夫選手強化委員長はWKFが発表した東京オリンピックの代表選考制度の改定により、影響の出る空手日本代表の組手2階級の選考について「やり直しを指示する」と明らかにしています。
そのため、まだ現時点(2020年5月22日)では正式に決定されてはいないものの、空手の東京オリンピック日本代表が選び直しとなる可能性が出てきました。
もし日本代表の選び直しが正式に決定されれば、オリンピック競技の中で初となります。
元々、空手の東京オリンピック出場枠は各種目10人でそのうち4人は2020年4月6日時点のオリンピック・スタンディング(オリンピック選考用ランキング)で決定される予定でした。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月6日までにモロッコで行われる予定だったKARATE1プレミアリーグ第4戦・ラバト大会が中止に。
そのため、東京オリンピック代表はKARATE1プレミアリーグ第3戦までのランキングで決定されていました。
そんな中、東京オリンピックが1年延期となったことでWKFはKARATE1プレミアリーグ第4戦・ラバト大会を2021年に行い、中止前の大会数で代表選考を行うことを発表。
また、WKFは東京オリンピック予選大会も2021年に開催することを発表しています。
これによりKARATE1プレミアリーグ第3戦までのランキングで決定された東京オリンピック代表が選び直しとなる可能性が出ています。
対象選手は誰?
東京オリンピック代表選考制度の改定により選び直しの対象となる選手は、組手男子67kg級・佐合尚人選手と組手女子61kg級・染谷真有美選手です。
佐合尚人選手と染谷真有美選手の2人が選び直しの対象となっている理由は、2020年3月16日に行われる予定だった最後の東京オリンピック代表選考大会、KARATE1プレミアリーグ2020マドリード大会の中止によってその時点でのオリンピック・スタンディングで日本代表に確定したからです。
2人ともこれまでオリンピック出場経験はないものの、素晴らしい実力の持ち主なので2人の選手についてあまり知らない方向けに簡単なプロフィールを紹介します。
・佐合 尚人(さごう なおと)
生年月日:1992年6月19日
年齢:27歳
出身地:東京都
身長:172cm
所属:高栄警備保障
階級:67kg級
佐合尚人選手は2015年の全国大会で準優勝した後、初出場した2018年の世界選手権60kg級で銀メダルを獲得。
そして、オリンピック・スタンディングで日本人選手トップとなり初のオリンピック代表に内定しました。
・染谷 真有美(そめや まゆみ)
生年月日:1993年5月30日
年齢:28歳
出身地:茨城県
身長:161cm
所属:茨城県庁
階級:61kg級
染谷真有美選手は2014年の世界選手権で3位、2015年のアジア選手権で2位、2019年の茨城国体で優勝などの実力の持ち主。
佐合尚人選手同様、オリンピック・スタンディングで初のオリンピック代表に内定しました。
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空手の競技について
東京オリンピック2020の追加種目で初採用された空手。
実は空手には2つの競技があり、「形」と「組手」に分けられます。
・形(男子/女子)
形は仮想の敵と戦うことを前提として攻撃技と防御技を一連の流れとして組み合わせた演武であり、1度行った形は同じ試合で2度使えないのが特徴です。
そのため、選手は予選から決勝までの計4試合分の形を用意して試合に臨んでいます。
・組手
組手は男子67kg級、75 kg級、75 kg超級、女子55 kg級、61 kg級、61 kg超級の6つの種目があります。
2人の選手が1対1で戦い、目にも止まらぬ速さで突きや蹴りが繰り出されるのが特徴です。
このように空手には形と組手の2競技、形男子・形女子・組手男子67kg級・75 kg級・75 kg超級・女子55 kg級・61 kg級・61 kg超級の8種目があります
まとめ
【空手】東京オリンピック日本代表が選び直し?対象選手は誰?について紹介しました。
・【空手】東京オリンピック日本代表が選び直しとなる可能性がある
・対象選手は、組手男子67kg級・佐合尚人選手と組手女子61kg級・染谷真有美選手
・空手には形と組手の2つの競技がある
新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催が2021年に延期された東京オリンピック。
今回、WKFが発表した東京オリンピック代表選考制度の改定で既に決定していた2人の代表選手が選び直しとなる可能性があります。
また、現時点で詳しい日程は明らかになっていませんが、WKFは2021年に東京オリンピック代表予選大会を開催することも発表しています。
今後、空手の東京オリンピック代表選考はどうなるのか注目です。