ヒロ
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スポーツ科学

スポーツ選手の心臓って大きくて脈拍が少ないの? 【スポーツ心臓のメリットとデメリット】

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こんにちは、ヒロです。

皆さんは、普段の自分の心拍数や脈拍って知っていますか?

血圧を測定するときなどによく心拍数が出てきますよね。

だいたい、平均的な成人で1分間当たり心拍数は60~70程度と言われています。

しかし、スポーツ選手ってよく脈拍が少ないといわれています。

なぜ運動をよくすると脈拍が少なくなるのでしょうか?

今日は、そんなスポーツ心臓とそのメリットデメリットについて考えていきたいと思います。




スポーツ心臓とは?

日々激しい運動を行うアスリートの多くは、心臓が肥大化して安静時の脈拍も一般人よりも少なくなります。

このような、状態を一般的にスポーツ心臓と言います。

しかしながら、医学的には、スポーツ心臓の定義はなく、心臓が大きい、心臓の壁が厚い、安静時心拍数が少ないなど、ハイレベルな競技選手に見られる特徴的な心臓の変化をスポーツ心臓と呼んでいます。

スポーツ心臓のメリットと脈拍

それでは、このスポーツ心臓になるとどのような利点があるのでしょうか?

実は、このように安静時の心臓が大きくなり脈拍が低くなるのは激しい運動に適応するためだといわれています。

持久力を要する運動を続けるには、全身の筋肉に酸素を含んだ血液をたくさん送る必要があります。

そのためには心臓を大きくして、1回の収縮で送り出す血液量を増やしたり、心拍数を早くして、一定の時間内にたくさん収縮を繰り返すことが必要になります。

心臓が大きくなり、脈拍が減ることによって、1度に多くの血液を、そして多くの脈拍を打つことができるようになります。

1流のマラソン選手などは1分間当たりの脈拍が30代後半~40代の脈拍の人もいます。

このように、スポーツ心臓になることによって持久系の競技のパフォーマンスが向上します。

また、このようなスポーツ心臓は運動をやめて2~3年たつと元に戻ることが報告さえています。




スポーツ心臓のデメリット

スポーツ心臓のいい部分ばかりに目を向けてきましたが、デメリットも存在します。

普通に生活するにあたってスポーツ心臓が悪影響をおよぼすことはあまりありません。

しかしながら、心電図など健康診断で心臓の検査を行うときに「QT延長症候群」「ST上昇」「徐脈」「房室ブロック」「右脚ブロック」「左室高電位」などといった異常が見つかることがあります。

そのことによって追加の検査に呼ばれることがあります。

スポーツ心臓での追加検診はほぼ以上が見つかることはありません。

追加検診の時間と費用の負担がデメリットとなる場合があります(笑)

よく、スポーツ心臓と突然死の関係性について語られることが多いですが現段階ではスポーツ心臓と突然死の関係はほぼないといえます。

まとめ

今回は、スポーツ心臓のメリット・デメリットについて考えました。

日々の運動によってスポーツ心臓になることに行ってつかれにくいなど多くのメリットがあります。

健康的に過ごすためにも日々の運動を心がけていくことが大切ですね

それでは!