ヒロ
自身のスポーツ活動を通して感じた問題意識やスポーツ・健康に関する情報発信を行っています。 日頃は、教員をしつつスポーツ科学に関する研究を行っています。 スポーツや健康に関するライター依頼お持ちしております。 ご連絡は以下まで athport.hiro@gmail.com
スポーツ科学

マラソン選手の高地トレーニングが持久力の向上に与える影響 【標高と酸素、持久力の関係性】

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こんにちは、ヒロです。

皆さんは、普段ランニングなどを行いますか?

心地よいペースでのランニングは体にストレスが取れてリフレッシュにつながりますよね。

ランニングと言えば、マラソン選手や長距離選手の持久力と言ったら目を見張るもがありますよね。

とくに、ケニアやエチオピアなどの標高が高い国に住むマラソン選手の世界陸上での活躍は素晴らしいものがあります。

よく、トップのマラソン選手って恐標高の高い山や国などに行って高山トレーニングを行っていますよね。

高山トレーニングって持久系のスポーツにとって効果的なトレーニングなんですよ!

今日は、この高地トレーニングについて記事を書いていきたいと思います。



高地トレーニングとは

高地トレーニングとは標高が高い高地で行うトレーニングです。

高地になると空気中の酸素濃度が薄くなります。

低酸素の条件の中で行う持久トレーニングを主に高地トレーニングと言います。

海抜0Mの場所では空気中の酸素濃度は約22%と言われています。

それに対して2200m後では、酸素濃度が16%となっています。

標高が上がれば上がるほど息苦しさを感じてしまいます。

高地トレーニングは、このような低酸素の中でトレーニングを行うことによって体内の酸素供給の効率化を高め持久力を向上させることができます。

最も効果的な標高の高さは、1600m~1800mとされています。

この高さの標高が、パフォーマンスを向上させるのに適した高さとされています。

 

高山トレーニングの効果

高地トレーニングを行うことによって期待できる効果として、低酸素下での心肺機能のトレーニングを行うことによって、血液中の酸素を運ぶ役割を持ったヘモグロビンと筋肉中に酸素を運ぶミオグロビンを増加させることができます。平地でのトレーニングと比べてヘモグロビンやミオグロビン量を増やすことができます

また、高地でトレーニングを行うことで、酸素の運搬能力・筋肉での酸素消費能力が高まり、最大酸素摂取量(VO²MAX)が向上します。

そのことによってパフォーマンスの向上につながります。



高山トレーニングの危険性

高地トレーニングは、平地でのトレーニングと比べて体の持久力を高めることができます。

しかしながら、その反対にデメリットや危険性を含んでいることを理解しておくことが必要です。

高地では、酸素量が少なく、平地以上に体の回復に時間がかかります

そのため、コンディションを整えるために通常より多めに寝ることが必要となってきます。

また、高地トレーニングは、選手により、対応能力がことなるため、個々の選手に適したトレーニング設定が必要となってきます。

また、通常以上に心身へ疲労感をあたえるため、医学的なサポートを行うことが重要となってきます。

 

なぜエチオピアやケニアの選手は速いのか?

近年の世界陸上やオリンピックのマラソン競技や長距離を見ていると表彰台のほとんどがケニアの選手かエチオピアの選手で独占されています。

これには、ケニアやエチオピアの標高が高く普段から標高の高い場所で生活をしていることによって、心肺機能や血液の循環器が鍛えられていることがあげられます。

それに加え、ケニアやえエチオピアの選手は他の国の選手と比べ、血液中のヘモグロビンやミオグロビンの粒が小さいことが明らかとなっています。

このことによって、血液中のヘモグロビンやミオグロビン量が他の国の選手と比べ多く酸素の運搬が効果的に行われていることが分かっています。

これは、昔からケニアやエチオピアのような標高の高い国に暮らす人々の進化の過程で酸素の運搬がしやすいように変化したとされています。

 

ヒロ

まずもって、体の構造からちがうんですね!




まとめ

今回の記事では、高地トレーニングについて書いていきました。

まとめとして・・・・

①高地トレーニングはヘモグロビンやミオグロビンなどの量を増加させて体の酸素の運搬を効率的にしてくれる。また最大酸素摂取量(VO²MAX)を高め全身の持久力を高めることができる。

②低酸素下で行うトレーニングのため体の回復や個々の適応の問題があげられ、医学的なサポートを行うことが重要となってくる。

 

持久力を効率的に高めるたい人はぜひ高地トレーニングを取り入れてみてください。

それでは!

平地でのトレーニングでも、酸素の吸収を抑え、高地トレーニングのような効果を発揮します

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